TOEICのPart 7を解いていると、
「時間をかければ分かるのに、最後まで解き切れない」
と感じる人は多いと思う。

だから、もっと速く読もうとする。
けど、速く読もうと意識するだけでは、なかなか変わらない。
むしろ、読むのが雑になって、点数が下がってしまうこともある。

だからこそ、まずはどこで時間がかかっているのか。
そこを見ていく必要がある。

今回は、Part 7で時間を使いすぎないために、
僕が大事だと思う3つのポイントを紹介します。

  1. 基礎単語の瞬発力を上げる

  2. チャンクをキャッチして、前から意味を取る

  3. 設問から読んで、答えを探しにいく

基礎単語は、本当に「すぐ分かる」状態になっているか

TOEIC対策の単語帳は、たくさん売られている。
「この単語がよく出る」というものだ。

確かに、頻出単語を学ぶことは大事だ。
けど、多くの人が見落としがちなことがある。

とても大事なことだ。

それは、基礎単語。
中学〜高校で習うようなレベルの単語だ。

単語帳に出てきたら、
「これはもう知っている」
と、ページをめくってしまうかもしれない。

けど、待ってほしい。
確かに知っているかもしれないが、1秒で意味が出てくるだろうか?

ここでいう基礎単語は、単に「簡単な単語」という意味ではない。
リスニングでもリーディングでも、何度も出会う単語だ。

その単語の意味を知っていても、思い出すのに2、3秒かかってしまう。

それが何度も続けば、リスニングでついていけなくなったり、
Part 7で最後まで読み終えられなくなったりするのも無理はない。

文章を読むとき、単語の意味を思い出すところで止まっていれば、
その分だけ時間がかかる。
知っている単語が多くても、すぐに反応できなければ、
読むスピードにはつながりにくい。

「〇点以上を目指すなら、このレベルの単語を覚えよう」

そうした学習に進む前に、まず基礎単語に抜け漏れがないかを確認したい。

そして、意味を知っているだけで満足せず、見た瞬間に分かる状態まで繰り返す。

単語は、知識の量だけでなく、反応する速さも大事だ。

チャンクをキャッチして、前から意味を取る

日本語を母語とする人が英語を読むとき、つまずきやすいことがある。
それは、文の語順が異なることだ。

日本語として自然に訳そうとすると、
英文の後ろを読んでから、前に戻りたくなる。
いわゆる「返り読み」だ。

けど、毎回そんなことをしていたら、読むのに時間がかかるのは当然だ。

では、どうしたらいいのか?

チャンク、つまり「意味のカタマリ」をキャッチすることが大事になる。

ここまでが主語だな。
ここが動詞で、ここからが目的語だな。
この部分は、前にある名詞を説明しているんだな。

そんなふうに、文の構造と意味のまとまりを捉えていく。

たとえば、こんな英文。

I like / the clothes / made by American artisans.

前から意味を取ると、

私は好きです/その服が/アメリカの職人によって作られた

という感じになる。

「その服」と読んだあとに、「アメリカの職人が作った服なんだな」と情報を足していく。
わざわざ文頭まで戻り、きれいな日本語に組み立て直す必要はない。

最初は違和感がある。
少し気持ち悪いかもしれない。

だが、その違和感を感じながらも慣れていくと、
前からスムーズに意味を取れるようになる。
慣れるにつれて、わざわざ日本語に訳し直さなくても理解できる部分が増えていく。

ただ、これは説明を読んだだけで身につくものではない。
トレーニングが必要だ。

公式問題集などの英文を使って、
まずは意味のまとまりごとにスラッシュを入れる。
文の構造と意味を確認したうえで、前から理解しながら繰り返し読む。

ただ適当な位置で区切るのではなく、
どの言葉がどこにつながっているかを確認することが大事だ。

リーディングは、
まずPart 5のスコアアップから取り組む方がいいと言われる。
その理由の一つが、短文で文の構造を捉える練習ができるからだ。

正解を選んで終わりにせず、
主語・動詞・目的語や、修飾関係まで確認する。
そこでチャンクをキャッチする力を鍛えることが、
Part 7の長文をスムーズに読むことにつながる。

短文でできることを、長文でもできるようにしていく。
だからこそ、まずPart 5から取り組むことが大事なのだ。

設問から読んで、答えを探しにいく

Part 7で時間が足りない人には、僕は設問を先に読むことを勧めている。

我々は、本文の内容をすべて暗記するよう求められているわけではない。
聞かれていることに対して、正しく答えられればいい。

であれば、聞かれていることを先に確認し、その答えを探しにいく。

日時を聞かれているのか。
連絡した理由を聞かれているのか。
読み手に何をしてほしいのか。

そこが分かっていれば、本文を読むときに、
どの情報に注目すればいいかが見えてくる。

本文の流れは押さえる。
そのうえで、すべての箇所を同じ時間をかけて読み込む必要はない。

答えの根拠になりそうなところは、丁寧に読む。
それ以外は、内容を押さえながら読み進める。

ただし、文章全体の目的や、複数の文書のつながりを問う問題もある。
単語だけを探して、前後の文脈を無視すればいいということではない。

そして、僕は選択肢まで全部先に読み込むことは、
基本的には勧めていない。

4つのうち、正解は1つ。
残り3つには、本文の内容と合わない情報が含まれている。

先にそれらを読み込むことで、本文に書かれていたことと、
選択肢で読んだことが混ざってしまうことがある。

まず設問を確認する。
本文を読み、根拠を見つける。
そのうえで、選択肢と照らし合わせる。

この順番を意識したい。

もちろん、本文を一気に読み切ってから解く高得点者もいる。
そのやり方で、正確に、時間内に解ける人もいる。

ただ、その人と今の自分では、
読むスピードや、一度で内容を捉える力が違うかもしれない。

だから、高得点者がやっているという理由だけで、
そのまま真似する必要はない。
今、時間が足りていないなら、
まずは「何を聞かれているのか」を確認してから読む方法を試してほしい。

まずは、時間がかかっている原因を確認しよう

以上が、Part 7で時間を使いすぎないために、
僕が特に大事だと思う3つのポイントだ。

基礎単語を、見た瞬間に理解する。
チャンクをキャッチして、前から意味を取る。
設問を先に読み、答えの根拠を探しにいく。

もちろん、他にも大事なことはある。

けど、まずは問題を解いている自分を振り返ってみてほしい。

単語の意味を思い出すところで、止まっていないか。
日本語に訳し直すために、何度も読み返していないか。
何を探せばいいか分からないまま、本文を読んでいないか。

「読むのが遅い」で終わらせず、どこで時間がかかっているのかを見る。
そこが分かれば、次の学習でやるべきことも見えてくる。